自治体・公共施設

再生可能エネルギーを活用した不法投棄対策|兵庫県宍粟市

自治体・公共施設

電源が取れない山間の道に独立電源と照明・カメラを設置

概要

不法投棄が後を絶たない山間部。不法投棄は、景観破壊はもちろん、環境汚染や健康被害に発展する恐れもあります。兵庫県宍粟(しそう)市は、ごみの回収や定期巡回をしてきましたが不法投棄の発生件数減少には至っていませんでした。 そこで「オフグリッド電源ポール」を設置し、夜間の照明点灯とカメラによる監視ができるようにしました。 設置場所での不法投棄の発生件数はゼロとなり、抑止力として大きな効果が現れています。
設置場所:宍粟市山崎町

【宍粟(しそう)市について】
 宍粟市は兵庫県中西部に位置する山間の街です。人口は約3万5千人、面積は琵琶湖とほぼ同じ大きさの658.6㎢です。市内の約9割を森林が占め、兵庫県最高峰の氷ノ山をはじめとする1,000mを超える山々があります。 宍粟市総合計画では「人と自然が輝き みんなで創る 夢のまち」という理念のもと、人口減少の抑制・森林整備と資源の活用・SDGsの推進を重点事項とされています。
第2次総合計画後期基本計画及び第2次地域創生総合戦略 https://www.city.shiso.lg.jp/material/files/group/69/dai2jisougoukeikakukoukihonpen1.pdf

株式会社オーエスエムは2021年9月10日に、宍粟市と地域の安全と住民の安心を目指した、まちづくりに関する協定を締結しました。オフグリッド電源ポールを使用した実証実験が開始されたのは2022年3月です。同年11月には 実証実験(フェーズ1)が完了し、市内での「不法投棄監視」「お天気カメラ」「土砂災害傾斜検知」「駐車場監視」の運用が実現されました。

キモチをカタチに

キモチ|お客様のご要望

  • 不法投棄を無くしたい。
  • 投棄されたごみの回収費用が大きい。
  • 不法投棄の対策(巡回など)にも費用が発生する。

カタチ|オーエスのお手伝い

  • 無電化地域でも稼働するLED照明、カメラ、遠隔でデータを取得できる通信機の設置を提案。
  • オフグリッド電源ポールを設置。
  • 現地下見、施工対応。

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電力確保の壁を超えることができた

設置場所①須賀沢の様子
設置場所①須賀沢の様子

宍粟市の生活衛生課の担当者に伺ったところ、不法投棄は1990年代より確認され始めたそうです。 投棄されたごみは市の財源を使い、定期清掃をされています。これまでに不法投棄禁止の看板の設置や定期巡回を行ってきましたが、いずれも大きな改善には至りませんでした。

照明と監視カメラを設置する案もありましたが、大きな問題がありました。それは電力確保です。不法投棄が行われる場所は電源網が整備されていないエリアです。照明・カメラを常設するための電力源がありません。

須賀沢の立て看板須賀沢の立て看板
設置場所②川戸の様子設置場所②川戸の様子

100%再生可能エネルギーを使用し、独立電源として使えるオフグリッド電源ポール

オフグリッド電源ポールは商用電源が不要で電源工事をすることなく、電力が無い場所に電力を創出します。再生可能エネルギー100%で稼働するため環境に優しい運用ができます。

  • バッテリーユニットは支柱内部に格納。
  • 安全でメンテナンスフリーのバッテリーを使用。
  • 台風等の強風に対する耐風性が高い。(風速60m/s の耐風性)
  • LED照明や防犯カメラを接続し固定型独立電源に発展可能。※接続する機器に応じたカスタム設計が必要です。
須賀沢のオフグリッド電源ポール須賀沢のオフグリッド電源ポール
川戸のオフグリッド電源ポール川戸のオフグリッド電源ポール

導入効果

不法投棄ゼロの山に

オフグリッド電源ポールの導入効果を生活衛生課の担当者に伺いました。
「夜間の照明点灯とカメラが大きな抑止となっているのか、設置場所の不法投棄はゼロになりました」
「市ではまちぐるみで不法投棄の予防や回収作業をしており、他の地域においても抑止効果を発揮し相乗効果を期待しています」
「山間の街だからこそ、AIやIoTといった先端技術を活用してスマートで便利な市民の皆さんが安心して暮らせる街を目指しています」

遠隔保守・モニタリング機能が業務を効率化し、労働力不足を解消

オフグリッド電源ポールを導入することはIoT技術の活用による労働力不足の解消にも繋がります。オフグリッド電源ポール内蔵の通信ユニットを使って、カメラの撮影データやポールの稼働状況をモニタリングできます。
管理者の職員だけがそのデータにアクセスでき、非常時の撮影データ確認や、発電状況などを確認し日頃の保守に活用しています。
従来の街灯や内蔵SDカードに保存するタイプのカメラでは、状況を確認するために広大な山間部に複数本設置された機器1つ1つを点検しに行かなければなりません。
オフグリッド電源ポールでは遠隔からでもリアルタイムに状況を確認できるため、車での移動コストを削減し、少ない労働力の中でも効率的に維持管理が行えます。

遠隔監視のイメージ遠隔監視のイメージ

ライト・カメラの向きは設置後調整できますライト・カメラの向きは設置後調整できます
カメラカメラを搭載したオフグリッド電源ポール

導入内容

不法投棄監視プラン 
TFL-3001S-P01C/2001S-P02C
不法投棄が繰り返される山中など、カメラ付きのオフグリッドストリートライトで監視できます。
【パッケージ内容】
  • オフグリッドストリートライト
  • カメラ付き遠隔通信ユニット
  • LTE通信
  • モニタリングサイト
  • エクスポート代行
  • ID/パスワード発行
  • CMS
  • アンカーセット
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その他の導入事例

お天気カメラ
お天気カメラ
設置場所:宍粟市山崎町(最上山公園展望台)
関西屈指の紅葉の名所で知られ、秋には多くの観光客でにぎわう宍粟市山崎町にある最上山公園。見晴らしの良い展望台下にオフグリッド電源ポールを設置。
展望台の最上階に設置したカメラへ電力供給すると共に、通信によりカメラの画像を転送。観光地におけるお天気情報カメラの役割を果たしています。
土砂災害傾斜感知
土砂災害傾斜感知
設置場所:宍粟市波賀町
過去に土砂災害が発生した場所にオフグリッド電源ポールを設置。
斜面に傾斜センサーを設置し、土中の傾斜状況を遠隔より情報収集しています。
駐車場監視
駐車場監視
設置場所:宍粟市山崎町
新たに新設した観光駐車場にSDカメラ付きユニットを装備したオフグリッド電源ポールを設置。 24時間動画の撮影が可能で防犯効果と現場状況を記録しています。安心な暮らしの提供に貢献しています。
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オフグリッド電源ポール活用事例

宍粟市×オーエスエム 『誰もがずっと
「安心」して暮らせるまちづくり』

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